賃貸物件に温水洗浄便座を取り付けるには?故障時の対応はどうなる?
今や多くの住宅に導入されている温水洗浄便座ですが、現在住んでいる賃貸物件には付いておらず、自分で購入して取り付けたいと考える方もいるでしょう。
基本的に温水洗浄便座の後付けは可能です。
ただし故障時の対応や大家さんに許可をとる必要があるなど、注意点を理解しておく必要があります。
この記事では温水洗浄便座のメリット、賃貸物件に後付けした場合の注意点について解説します。
現在借りている部屋に温水洗浄便座を取り付けたい、または温水洗浄便座付きの物件を探しているという方は、ぜひ参考にご覧ください。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら賃貸物件に温水洗浄便座を取り付けるメリットは?
温水洗浄便座を取り付けるメリットをご紹介する前に、温水洗浄便座の種類や概要について解説します。
温水洗浄便座とは、温水を利用しておしりを洗浄する機能がついた便座のことです。
世間では「ウォシュレット」と呼ばれることが多いですが、ウォシュレットはメーカーが商標登録している商品名のことで、正式名称は温水洗浄便座です。
温水洗浄便座の種類
温水洗浄便座には大きく分けて以下2つの種類があります。
貯湯式
洗浄に使う温水をタンクの中に貯めておき、そこからお湯を使用する方法です。
製品価格はリーズナブルですが、常にお湯を温めておかなければならないので電気代が高くなりがちです。
瞬間式
利用する瞬間に水を温めて放水する方法です。
その都度温水にしているため、お湯がなくなる心配はありませんが、製品価格は割高になってしまいます。
温水洗浄便座を取り付けるメリット
続いて温水洗浄便座を取り付けるメリットについてご紹介します。
トイレットペーパーの消費量が減る
温水洗浄便座を利用すると、おしりの汚れをある程度落としてくれるためトイレットペーパーの使用量が減ります。
また摩擦による肌への負担を減らせる点もメリットです。
冬でも快適
温水洗浄便座は年中温かいので、冬でも冷たい便座に座らずに済みます。
寒さ対策の便座カバーを使用しなくて済み、汚れたら取り替えるという手間も省けるでしょう。
感染病の予防につながる
ノロウイルスなどの菌は便のなかに含まれており、空気中を浮遊します。
こうした菌の感染予防策は、できるだけ便に手を近づけないことです。
温水でおしりの汚れを落として、拭く回数を減らすことにより感染病の予防ができます。
温水洗浄便座を取り付けるデメリット
優れた機能を持つ温水洗浄便座ですが、デメリットも存在します。
自分の便が観察できない
便は健康のバロメーターと呼ばれるほど、体の状態を表す重要なものです。
温水洗浄便座を使うとトイレットペーパーにほとんど便が付着しないため、確認する機会が減ってしまいます。
定期的なお手入れが必要
温水洗浄便座には、温水を出すノズルが付いています。
そこに汚れが付着したまま放っておくと雑菌の繁殖につながるため、定期的にお手入れをしましょう。
賃貸物件に温水洗浄便座を取り付けたい場合はどうする?
現在住んでいるアパートやマンションに、温水洗浄便座を取り付けたい場合いくつかの注意点があります。
ここでは、温水洗浄便座を後付けする際に気を付けたいポイントを解説します。
まずは大家さんに許可を取る
賃貸物件に備え付けの設備は大家さんの所有物であり、勝手に取り外したり変更したりしてはいけません。
まずは温水洗浄便座を設置しても良いか、大家さんや管理会社へ確認しましょう。
また、操作スイッチを壁に取り付けるタイプでは、壁に穴を開ける必要があります。
壁に穴を開ける場合には、賃貸借契約における「原状回復費用」が発生する可能性もあるため、こちらも併せて確認が必要です。
取り付けは自己負担
温水洗浄便座の後付けは可能とご紹介しましたが、その場合の取り付け費用や購入代金は全額自己負担です。
取り付け費用の目安は、工事費が約1万円、トイレ内にコンセントがついていない場合は増設費用として2万円ほどがかかります。
便座本体の価格は5万円前後で購入できます。
なかには自身で取り付けが可能な商品もありますが、万が一トイレを故障させてしまった場合には修理代を負担しなければなりません。
トイレの故障やトラブルを避けるためにも、温水洗浄便座の取り付けは専門業者に依頼しましょう。
取り外した便座は保管しておく
入居者には、退去の際に部屋を原状回復する義務があるため、取り外した便座も元どおりにすることが基本です。
大家さんから「取り外した便座は破棄しても良い」と言われた場合以外は、退去時のことを考えて保管しておくようにしましょう。
取り付け後の故障について
温水洗浄便座を取り付けたあと、故障や不具合が出た場合、修理費用は入居者が負担します。
なぜなら、たとえ大家さんからの許可を得て取り付けていても、もともと付いていなかったものは大家さんの所有物ではないからです。
ただし退去時に、取り付けた温水洗浄便座をそのまま残していくなどの条件で設置した場合、大家さん側の設備として扱うケースもあります。
物件の設備となった場合には、修理費用は大家さん負担です。
こうした取り付け後の扱いについて、大家さん側の所有物となるのか、原状回復の対象となるのかは双方でしっかり確認しておく必要があります。
賃貸物件に取り付けられていた温水洗浄便座が故障したら?
入居者が自分で後付けした温水洗浄便座が故障した場合、修理費用は自己負担とご紹介しました。
一方で入居前から付いていた場合には、基本的に修理費用は大家さんが負担します。
ただし以下3つの条件に当てはまらなければ、入居者負担になる可能性があります。
温水洗浄便座が賃貸物件の「設備」であること
温水洗浄便座が入居前から付いていたとしても、それが設備ではなく残置物だった場合、修理費用は入居者負担です。
残置物とは前の住人が退去時に置いていったもので、大家さんの所有物ではありません。
そのため大家さんに修理費用を負担する義務はないのです。
残置物かどうかは、一般的に賃貸借契約書や重要事項説明書を見るとわかります。
記載がない場合には、管理会社や大家さんに確認してみましょう。
賃貸借契約書で修理や交換について取り決めがないこと
賃貸借契約書や重要事項説明書にて、温水洗浄便座についての取り決めがある場合、基本的にはそれに従います。
取り決めとは、たとえば「温水洗浄便座が故障した場合、修理費用は家主が負担すること」などの約束です。
ただし取り決めがある場合でも、多額の大規模修繕が必要なケースでは無効となる可能性があります。
基本的には賃貸借契約書に従うルールですが、故障内容によっては多額の修繕費が発生する可能性もあるため、一度大家さんに確認してみると良いでしょう。
入居者の故意・過失が原因ではないこと
故障の原因が入居者の故意・過失であった場合、修理費用は入居者が支払います。
たとえばトイレの清掃中にうっかり重いものを落としてしまい、便器を破損させてしまったなどのケースが挙げられます。
この場合わざとではなくても不注意が引き起こしたトラブルであり、修理費用は入居者負担となるでしょう。
ただし故障の原因が経年劣化によるものであると考えられるケースでは、大家さんが修理代を支払います。
まとめ
賃貸物件に温水洗浄便座を取り付けることは可能か、また取り付け後の注意点などを解説しました。
便利で高性能な温水洗浄便座は、今や多くの賃貸住宅に導入されています。
後付けも可能ですが、大家さんからの許可が必要、また取り付け費用や修理費用は自己負担など注意点もしっかり理解しておきましょう。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら